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ホームページ制作の依頼書の書き方|9項目と記入例

公開日
ホームページ制作の依頼書の書き方|9項目と記入例

ホームページ制作の依頼書は、上手に書かなくても大丈夫です。3社に見積もりを頼んだら、金額も書いてある中身もバラバラだった。これは相見積もりでよく起きることです。

原因の一つは、伝えた条件がそろっていないことです。条件をそろえるのに必要なのは、長い提案依頼書ではありません。紙1枚分の依頼書です。この記事では、依頼書に書く9項目を記入例つきで解説し、送り方と見積もりの比べ方までまとめます。

ホームページ制作の依頼書に書くのは、次の9項目です。

①会社と事業
②目的と目標
③届けたい相手
④ページ構成と参考サイト
⑤原稿と写真
⑥必要な機能
⑦予算と時期
⑧公開後の運用
⑨名義と権利

項目書くと何が決まるか
①会社と事業伝える内容の土台
②目的と目標設計の向き
③届けたい相手言葉と見せ方
④ページ構成と参考サイト作業量と好み
⑤原稿と写真費用の差が出やすい所
⑥必要な機能開発の手間
⑦予算と時期提案の幅
⑧公開後の運用公開後の費用
⑨名義と権利やめる時の安心

1. 依頼書がないと見積もりがバラバラになる理由

ホームページ制作の費用は、ほとんどが人の作業時間です。作業の前提が違えば、金額が違うのは当然です。

書いていない所は、想像で埋まる

たとえば「会社のホームページを作りたいです。見積もりをください」とだけ伝えたとします。すると制作会社は、足りない条件を想像で補って見積もります。次の表は説明のための架空の例です。

会社想像した仕事
A社5ページ/原稿は支給/公開までの契約
B社10ページ/原稿も作成/更新は別料金
C社10ページ/原稿も作成/更新も月額に込み

どの会社も間違っていません。想像した仕事が違うだけです。これでは金額を並べても、どこが安いのかさえ分かりません。

すれ違いは3か所で起きる

依頼する側と制作会社のすれ違いは、だいたい次の3か所で起きます。

  • 作る範囲:一式のつもりと、トップと数ページのつもり
  • 原稿を書く人:作ってもらえるつもりと、いただく前提のつもり
  • 公開後の対応:直しも頼めるつもりと、公開までの契約のつもり

3つとも、見積もりの前に書いて伝えれば防げます。

相見積もりは「前提をそろえる作業」

相見積もりを、安い会社を探す作業だと考えると失敗しやすくなります。私たちの考えでは、相見積もりの本体は比べられる状態を自分で作ることです。依頼書が1枚あれば、打ち合わせも紙を見ながら本題に入れますし、後から「言った・言わない」になることも減らせます。

あわせて読みたい:ホームページ制作の費用相場は?依頼先別の料金と内訳をプロが徹底解説

2. 依頼書を書く前の3つの約束

依頼書で手が止まる一番の理由は、分からない欄があることです。書き始める前に、次の3つだけ決めておきましょう。

分からない所は「未定」と書く

空欄より「未定・提案してほしい」のほうが親切です。制作会社に考えてほしい場所だと伝わるからです。

「必須」と「希望」を分ける

全部が必須だと、費用を下げる余地がなくなります。譲れる所を先に書いておくと、予算に合わせた提案をもらいやすくなります。

全社に同じ紙を送る

途中で条件が変わったら、全社に同じように伝え直します。ここが崩れると、せっかくそろえた前提がまたバラバラになります。

3. 依頼書の9項目の書き方と記入例

ここからは9項目を順に見ていきます。記入例は、架空の工務店「ひだまり工務店」です。

①会社と事業の概要

制作会社は貴社のことをまだ知りません。立派な文章はいらないので、はじめて会う人に1分で説明するつもりで事実を書きます。

記入例:○○市/社員8名。地域の新築とリフォーム、木の家が得意。主なお客様は市内の子育て世代のご家族。今のホームページは10年前に作ったまま。大工が社内にいる。

書きすぎる必要はありません。ただ「地域の工務店です」だけでは、他社との違いが伝わりません。得意なことと、今のホームページの状態まで書いておくと、提案の出発点がはっきりします。

②目的と目標

目的が変わると、必要なページも費用も変わります。一番の目的を1つ、次の目的を1つに絞ります。

目標は、今の数字、ほしい数字、期限の順に置きます。「たくさん問い合わせがほしい」ではなく「公開後1年で、ホームページ経由の問い合わせを月5件に(今は月1件ほど)」のように書きます。数字が分からなければ「今は測っていません。測れるようにしたい」で十分です。目標は保証を求めるものではなく、設計の向きをそろえるために書きます。

目的の例は、問い合わせを増やす、採用の応募を増やす、会社の信頼を伝える、予約を増やすなどです。全部ほしいと書くと、提案がぼやけます。順番をつけるだけで、どのページを厚くするかが決まります。

③届けたい相手

「みなさま」ではなく、1人の顔を思い出して書きます。誰か、いつ探すか、何が不安かの3つです。

記入例:市内で家を建てたい30〜40代のご夫婦。お子さんの入学前に家を考え始めたときに探す。予算に収まるか、どの会社に頼めばいいかが不安。

相手が決まると、言葉も写真も決まります。子育て世代のご夫婦が相手なら、職人の技術の説明より、完成後の暮らしの写真や費用の不安に答える文章が先に来るはずです。

④ページ構成と参考サイト

ページは「絶対にほしい」「できればほしい」「提案してほしい」の3段に分けます。何ページ必要か分からなければ、そのまま書いて構いません。

参考サイトは2〜3つ、同業でなくても大丈夫です。URLだけでは伝わらないので、好きな所と苦手な所を言葉にします。「家の写真が大きくて暮らしが想像できる所が好き。文字が小さい所は苦手」くらいで十分です。

⑤原稿と写真

費用の差が出やすい所です。文章、写真、ロゴ、地図や会社の情報のそれぞれに「自社で用意」「頼みたい」「相談したい」のどれかを書きます。

記入例:文章は相談したい(施工事例の文章だけ自社で書く)。写真は頼みたい(現場と大工を撮ってほしい)。ロゴは自社にデータあり。自社で用意する場合は、誰がいつまでに出せるかも考えておきます。提出が遅れると、公開も遅れやすくなるからです。

⑥必要な機能

予約、ネット販売、会員機能などは、開発の手間が大きく増えます。問い合わせフォーム、予約、お知らせ・ブログ、採用の応募フォーム、ネット販売、会員機能、多言語、地図やSNSのつなぎについて、「必須」「希望」「不要」を書きましょう。使わない機能まで入れないことが、費用を抑える一番の近道です。

⑦予算と時期

「安くしてください」より「予算は◯万円です」のほうが、合った提案をもらいやすくなります。予算は先に伝えたほうが得です。決められない時は「予算内の案と、理想の案の2つをください」と書きます。

時期は理由も添えます。「来年3月までに。春の見学会に間に合わせたい」と書けば、優先順位まで伝わります。

⑧公開後の運用

更新する人、更新する内容と回数、自分で更新したいか頼みたいか、社内の窓口を書きます。ここが書いてあると、公開後の費用まで含めて見積もりをもらえます。

記入例:事務の1名が更新。施工事例を月に1件、お知らせを随時。事例は自分で足したいが、ページの修正は頼みたい。

⑨名義と権利

やめる時の話は、始める前にしておきます。ドメイン、主なアカウントの名義、やめる時のデータ、デザインや原稿の権利について「希望」を書けば十分です。権利や契約の細かい判断は、専門家にご確認ください。

あわせて読みたい:ホームページ制作の流れ|公開までの7ステップ

依頼書の書き方相手に伝わること
おしゃれにしてください好みは分かるが、何を目指すかは分からない
問い合わせを増やしたいです向きは分かるが、どこまでを目指すかは分からない
公開後1年で問い合わせを月5件に向きと大きさが分かり、構成を考えられる
予算は相談で提案の幅が決まらず、各社の前提がそろわない
初期60万円まで、月額1万円まで予算内の案を各社が同じ条件で考えられる

上の3つ目と5つ目のように、数字が入るだけで見積もりは比べやすくなります。正確でなくて構いません。今の時点の考えとして書けば十分です。

4. 業種別に見る依頼書の書き分け

同じ9項目でも、業種によって厚くする所が変わります。次の3つはすべて架空の例です。

業種一番の目的絶対にほしいページ
士業(税理士事務所)問い合わせを増やすサービスと料金、事務所の紹介、問い合わせ
製造業(金属加工)新しい取引先からの問い合わせ加工できる内容、設備一覧、加工の例、問い合わせ
地域の店舗(花屋)お祝いの花の注文を増やす注文案内、作った花の写真、店の場所

見てほしいのは「何が不安か」の欄の違いです。税理士事務所なら「料金が分からない。相談しにくそう」。製造業なら「精度と納期を守れる会社か」。花屋なら「予算内で頼めるか。間に合うか」。相手の不安を書くと、必要なページが自然に決まります。

業種届けたい相手が不安なこと依頼書で厚くする項目
士業料金が分からない、相談しにくい③届けたい相手、⑦予算と時期
製造業精度と納期を守れるか④ページ構成、⑤原稿と写真
地域の店舗予算内で頼めるか、間に合うか⑥必要な機能、⑧公開後の運用

店舗で多いのは、決済や会員機能、多言語を「いつか使うかも」と入れてしまうことです。今使わないものは「不要」と書き切ると、費用の話がしやすくなります。

5. 依頼書の送り方と添え文

埋めたら、同じ日に、同じ文で送ります。コツは次の3つです。

  • 同じ日に送る
  • 回答の期限を書く
  • 内訳が分かる形でお願いする

添え文は、次の内容で足ります。

「ホームページの制作を検討しており、お見積もりをお願いしたくご連絡しました。添付の依頼書に、目的・予算・希望の時期をまとめました。同じ内容で◯社にお願いしています。◯月◯日までに、内訳が分かる形でいただけますと幸いです。未定の項目は、ご提案いただけると助かります。」

同じ内容で複数社に送っていると正直に書いて問題ありません。制作会社にとっても、条件がそろった依頼は見積もりを出しやすいからです。

送ったあとは、返事を急かさずに待ちます。質問が来たら、その答えは他の会社にも同じように伝えてください。1社だけに伝えた条件があると、前提がまたずれてしまいます。

6. 相見積もりで制作会社に聞く質問

見積書には書かれにくいことがあります。同じ質問を全社に聞くと、中身の差が見えてきます。特に確かめたいのは次の6つの分野です。

分野質問の例
進め方担当者は最後まで同じ人ですか。公開までの期間の目安は
原稿と写真文章は誰が書きますか。写真撮影は料金に含まれますか
修正の範囲修正は何回まで料金内ですか。「修正」に入らない変更は
追加費用見積もりに入っていない費用はありますか
公開後公開後にかかる費用は、月と年でいくらですか
解約時解約したら、ホームページはどうなりますか

見るのは答えの中身より、答え方です。はっきりしているか、書面に残せるか、自社に合っているかの3点を確かめます。「できません」も正直な答えです。困らないなら問題ありません。安い分だけ範囲を絞っている会社もあるので、自社に必要なものが入っているかで判断しましょう。

あわせて読みたい:ホームページ制作会社の選び方|失敗しない7つの基準

解約の質問は、始める前だから聞きにくいと感じるかもしれません。ただ、きちんとした制作会社なら、聞かれて困る話ではないはずです。答えは口頭で終わらせず、メールや見積書に残してもらいましょう。

7. 見積もりは5年の総額で比較する

見積もりがそろったら、1つの表に並べます。金額の式は「初期費用+月額×12か月×年数」です。何年使うかで、順番は変わります。次の表は架空の数字です。

会社初期/月額1年3年5年
A社80万円/なし(維持費 年1.5万円)81.5万円84.5万円87.5万円
B社50万円/1万円62万円86万円110万円
C社10万円/3万円46万円118万円190万円

1年で見ると一番安いC社が、5年で見ると一番高くなります。ただし、この表はどの形が得かを示すものではありません。C社は更新まで月額に込みの想定なので、総額だけでは決められません。

そこで役に立つのが点数です。価格、デザイン、問い合わせが来る設計、公開後の対応、名義と解約に重みを配り、点をつけます。重みは見積もりを見る前に決めるのがポイントです。後から決めると、好きな会社に合わせて点を動かせてしまいます。価格を一番重くするのも、自社の事情なら正しい判断です。

比べる項目確かめること
作る範囲ページ数と、入っている作業が同じか
原稿と写真誰が用意するか、料金に入っているか
公開後の費用更新や修正まで含むか、別料金か
解約の条件最低契約期間と、解約後の扱い
名義ドメインとデータが誰のものになるか

金額の差は、この5つのどこかから生まれています。差の理由が分かれば、高い安いではなく、自社に必要かどうかで判断できます。

8. TERASUに依頼書を送る場合

TERASUでは、途中まで埋めた依頼書でも、その内容で見積もりと進め方をお出しします。「何ページ必要か分からない」状態でも問題ありません。

原則20社程度の同業ホームページを分析し、トップページは3方向でご提案します。原稿はプロのライターが制作し、お客様には主に内容の確認をお願いしています。公開はキックオフから原則3ヶ月以内です。

料金は、スタンダード(初期10万円・月額1.5万円)、初期費用0円(月額2.5万円)、買い切り(25万円・月額なし)の3プランです。撮影やロゴ制作、複雑なシステム開発などは別途お見積もりで、事前に内容と金額をご案内します。比べるのは皆さまです。比較表に、TERASUも同じように書き込んでください。ご相談は無料です。

よくある質問

Q. ホームページ制作の依頼書は何枚くらい必要ですか?

A. 枚数の決まりはありません。この記事の9項目が埋まっていれば十分です。上手な文章より、条件がそろっていることのほうが大切です。

Q. 依頼書と提案依頼書(RFP)は違うものですか?

A. 目的は同じで、条件を伝えて提案や見積もりをもらうための書類です。中小企業のホームページ制作なら、9項目をまとめた依頼書から始めれば足ります。

Q. 予算が決まっていなくても依頼書は出せますか?

A. 出せます。「予算内の案と、理想の案の2つをください」と書くか、「未定・提案してほしい」と書いてください。

Q. 相見積もりは何社に頼むのがよいですか?

A. 2〜3社が目安です。多すぎると質問への回答を比べる手間が増えます。全社に同じ依頼書を同じ日に送りましょう。

まとめ:依頼書で比べられる状態を作る

見積もりがバラバラになるのは、書いていない所が想像で埋まるからです。9項目を埋めて全社に同じ紙を送り、同じ質問をして、同じ表に並べる。それだけで金額と中身の両方を比べられるようになります。

依頼書のテンプレートと質問リスト30、比較シートは、無料の資料にまとめています。印刷して書き込めるので、次の見積もりからそのままお使いください。

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