試聴は、必ず小さい音から
最初の1回は、つまみを10時の位置に。お客さまの耳と心臓を守るためです。
ナリモノの小さな決まり
ナリモノには、就業規則に載っていない
決まりが50個あります。
スタジオで毎日すごしていると、いつのまにか決まりができます。だれかが「これ、決まりにしよう」と言って、ほかの2人が手を叩いたら採用。50個たまったので、パッドにして並べました(内容はすべてサンプルです)。
BPM96
まだ、どの決まりも鳴っていません。
50の決まりを、ぜんぶ文字で。
最初の1回は、つまみを10時の位置に。お客さまの耳と心臓を守るためです。
3案出すと、だいたい3案目が選ばれて全員が困ります。
どこがいいのかを秒数で言います。「0:12からのベースがいい」。
名刺を交換したら、まず1曲鳴らします。資料はそのあと。
足したくなったら、1つ引きます。
頭にのっているときは、急ぎ以外は付箋で。
「最終_最終2」が生まれるため。版は v01 から数えます。
どちらが新しい案かわからない状態で選びます。
朝の明るさか、お祭りの明るさか、蛍光灯の明るさか。
パン屋さんのBGMを作るなら、朝7時のパン屋さんに行きます。
使わなくても、その会社の“音の癖”がわかります。
いちばん多くの人が聴く音で、聴いておきます。
15分後に聴き直すと、半分は違わなくなっています。
残りの15分で、会議に出た音を実際に鳴らします。
09:30、その日の当番が好きな楽器でラを1回鳴らします。
「タンバリン」は2人用、「コントラバス」は10人用。
無理なら廊下まで走ります。
靴の裏についた分は、帰りに戻します。
46本すべてにあります。いちばん古いのは「おじいちゃん」。
巻き方で揉めないように、入社初日に練習します。
卓にこぼした人は、その月のコーヒー当番です。
置いた人は、1曲弾きます。
どんな音がしたか、ラベルに擬音で書いておきます。
倉庫の空気と、耳の入れ替えです。
増やしたくなったら、福岡に来ます。
今度は録音しながら。
鈴の係は総務の岩永。鳴るまでは、お腹が鳴っても待ちます。
選曲は持ち回り。感想は1人ひとことだけ。
去年は1日中、波の音でした。
出社の時間は自由。でも演奏家さんの時間は止まりません。
休符がないと曲にならないので、ちゃんと取ります。
会社のお金で、聴力を測りに行きます。
名前を呼ばれたら気づけるように。
今年の優勝は「ポコン」。
「すみません」より早く振り向いてもらえます。
倉庫の近所の猫です。来たら、まずなでます。
町の音を、耳に入れておくため。
鳴らない物でも、包み紙は鳴ります。
子どもが叩いたドラムの音が、たまに作品に入ります。
言わなくてもいい。言うと少し楽しい。
月に1回、何を買ったかを発表します(サンプル)。
読んだら(聴いたら)、棚に入れておきます。
帰ってきたら、いちばん良かった1秒を報告します(サンプル)。
何に何時間かかるか、全部書きます。
聞かないとわからない値段は、聞きにくいからです。
スタジオの前に3台あります(サンプル)。
直らなかったら、分解する音を録ってから手放します。
超えた分は、言い出した人が払います(サンプル)。
話すのが苦手な人は、1分の音で説明してもかまいません。
次の決まりは、今年入った人がつくります。
やってみて、やめたもの。理由も残しておきます。
演歌の日だけ、作業が妙にはかどってしまったため廃盤。
録音ブースで1時間立つと、膝が先に限界をむかえました。
フォーリー室の砂利で、全員が後悔しました。
「ポン」で終わるメールを、取引先の方が心配してくれました。
近所の猫が、しばらく来なくなりました。
決めるのに、毎日40分かかりました。