ドックで受け取った18の言葉
現場の名言
工程表にも図面にも書いていないけれど、仕事のやり方を変えた一言がある。
職長さん、先輩、船主さん、そして家族。澪の社員がドックで受け取った言葉を、
そのときの話と一緒に集めました。札を押すと、続きが読めます。
工程表にも図面にも書いていないけれど、仕事のやり方を変えた一言がある。
職長さん、先輩、船主さん、そして家族。澪の社員がドックで受け取った言葉を、
そのときの話と一緒に集めました。札を押すと、続きが読めます。
01 / From the Foreman
5の言葉
02 / From the Senior
5の言葉
03 / From the Owner
4の言葉
04 / From Friends & Family
4の言葉
※登場する人物・言葉・場所はサンプルです。
職長・職人から|職長から 入社2年目の夏
搭載の段取りに追われて、作業の終わりがどんどん遅くなっていた時期に、職長さんから言われました。準備が八割できていれば、本番は短くて済む。そのぶん、みんなが早く家に帰れる。工程を組むとき、今でも最後に「全員が何時に帰れるか」を確かめています。
(汐見工場 生産管理/2017年入社)
職長・職人から|職長から 計測の報告のあとで
計測の数字を少しだけ丸めて報告したことがありました。職長さんはそれを見抜いて、静かにこう言いました。鋼板は正直に曲がるし、正直に伸びる。だから人の側が正直でないと、どこかで必ず合わなくなる。以来、悪い数字ほど先に持っていくようにしています。
(生産技術部 精度管理/2012年入社)
職長・職人から|溶接のベテランから
図面だけでは配管の通り道がどうしても想像できず、現場に質問しに行ったときの一言です。実際に組立中のブロックに入ってみると、狭さも、手の届かない場所もすぐにわかりました。設計の席に戻った今も、迷ったら現場に入ることにしています。
(設計本部 配管設計/2019年入社)
職長・職人から|隣の溶接工から
溶接の仕上げを急いでいたら、隣のベテランに言われました。最後の一層は、誰も見ないところかもしれない。でも船は何十年も海を走る。見えないところほど丁寧に、と今は後輩に伝えています。
(船殻工作部 溶接/2016年入社)
職長・職人から|職長から 足場の上で
足場の上に工具を置いたまま帰った翌朝、職長さんに呼ばれました。怒鳴られると思ったら、この一言だけ。事故はその日のうっかりではなく、前の日から始まっている。それ以来、帰る前の10分を片付けにあてています。
(艤装部 船体艤装/2021年入社)
先輩・上司から|電気艤装の上司から
配線を一部まちがえたことに気づいたとき、誰にどう言えばいいか迷っていました。思い切って上司に伝えると、怒られるどころか「よく早く言った」と。早くわかれば、直す人も時間も少なくて済む。今では自分も同じことを後輩に言っています。
(艤装部 電気艤装/2019年入社)
先輩・上司から|設計の上司から
きれいな図面を描けたと思って持っていったら、現場の人が首をかしげていました。上司は「描いた人しか読めない図面は、まだ途中」と。線の太さや注記の位置まで、読む人の立場で見直すようになりました。
(船殻設計/2018年入社)
先輩・上司から|試運転の先輩から
同じことを何度も聞くのが申し訳なくて、質問をがまんしていた時期がありました。先輩が見せてくれたメモ帳には、先輩自身が1年目に書いた質問がびっしり並んでいました。今は後輩の質問を、少しうれしく受け止めています。
(試運転部/2022年入社)
先輩・上司から|基本設計の上司から
同じ型の2隻目で、前の船と同じ手順で進めようとしていたときに言われました。積む荷物も、走る海も、船主さんの希望も違う。同じ型の船でも、毎回最初から考えることを教わりました。
(設計本部 基本設計/2015年入社)
先輩・上司から|進水の前日に、品質保証の先輩から
進水の前日、細かい手直しをどこまでやるか迷っていたときの一言です。水に浮かんだら、船底はもう簡単には触れない。その日は夜まで残って、気になる所を全部見て回りました。
(品質保証部/2012年入社)
船主さん・お客さまから|船主さんから 引き渡しの日
引き渡しの日、居住区を見て回った船主さんが言った言葉です。船は何か月も海の上にいる、乗る人の家でもある。騒音や振動を減らすために、試運転で何度もやり直した日々が報われた気がしました。
(試運転部/2016年入社)
船主さん・お客さまから|海外の船主さんから
海外の船主さんの修繕工事で、毎晩の打ち合わせに遅くまで付き合ったあとに言われました。会社ではなく自分の名前で呼ばれたことが、何よりうれしかった。その船主さんとは、今も年に何度かメールをやり取りしています。
(修繕船営業部 海外担当/2019年入社 汐田 遥)
船主さん・お客さまから|見学に来たお客さまから
ドック見学に来た海外のお客さまが、通訳を通して言ってくれた一言です。その日に案内したのは、現場で働く職人さんたちでした。帰りに、聞いた言葉をそのまま職長さんたちに伝えに行きました。
(営業部 商船営業/2020年入社)
船主さん・お客さまから|引き渡した船の船長さんから
試運転を終えて船を引き渡した日、船長さんが別れ際に言いました。それから港で澪の船を見かけるたびに、つい手を振ってしまいます。向こうが気づいているかは、わかりません。
(試運転部 機関/2017年入社)
同期・後輩・家族から|娘から 港の散歩道で
港の近くを家族で散歩していたとき、停泊していたコンテナ船を見て娘が聞きました。正確には千人で、と言いかけて、やめました。「お父さんも、つくった」と答えると、娘はしばらく船を見上げていました。
(汐見工場 搭載課/2010年入社)
同期・後輩・家族から|工場に配属された同期から
設計に配属された自分と、工場に配属された同期。ある日、その同期から写真付きで届いたメッセージです。自分の仕事が初めて形になったことを、最初に教えてくれたのは同期でした。
(船殻設計/2023年入社 岬 ことは)
同期・後輩・家族から|新人研修の後輩から
新人研修で機関室を案内したとき、後輩がぽつりと言いました。誰かに見せるためではなく、点検する人が迷わないように並べていた配線。それを見ていてくれた人がいたのがうれしくて、その夜は手順のメモを少し丁寧に書き直しました。
(艤装部 電気艤装/2018年入社)
同期・後輩・家族から|別の部署へ移る同期から
第5ドックの立ち上げで、別々の部署にわかれることになった同期と最後の夜に交わした言葉です。今は違う工程を担当していますが、同じ船に関わる日がたまにあって、そのたびに約束を思い出します。
(生産技術部/2020年入社)