鉄板に線を引く日から、何年もたってドックへ帰ってくる日まで。
一隻の船の一生には、9つの場面があります。
どの場面にも、澪の社員が立ち会っています。
※数値はサンプルです
船殻設計は、船の骨組みと外板の形を決める仕事です。波の力に耐える強さと、燃費のよい軽さ。その両方を満たす線を、3次元のモデルで引いていきます。入社2年目で、1つのブロックの設計をまるごと任されることもあります。
鋼板は、切断機で図面どおりの形に切り出します。船首の丸みのような複雑な曲面は、熱した鉄を水で冷やしながら少しずつ曲げる、ぎょう鉄という手の技で仕上げます。切り落とした端材は製鉄所へ戻り、次の鋼板の材料になります。
船は一度に組み立てず、ブロックと呼ぶ鉄の箱に分けてつくります。大きなものは重さ300トン。工場で溶接したブロックをクレーンでドックへ運び、決めた順番で積み上げていきます。継ぎ目のずれは、数ミリまでしか許されません。
ドックに水を入れ、船がはじめて浮く日を進水と呼びます。船主と、つくった社員とその家族が岸壁に並び、支綱を切る合図で船が動き出します。何度立ち会っても、この瞬間に慣れる人はいません。
浮かんだ船に、エンジンや発電機、航海の機器を取り付ける工程を艤装と呼びます。電気艤装は、それらを電線でつなぎ、鉄の船体を動く機械に変える仕事です。配線図と現場を行き来しながら、試運転の日を目指します。
完成した船は、船主に渡す前に沖へ出て試運転をします。全速力での航行、急な旋回、緊急の停止。約束した性能がすべて出るかを、設計と現場の社員が一緒に乗り込んで確かめます。夜は船内に泊まり、数字を見ながら翌日の試験を組み直します。
船は決まった年数ごとにドックへ入り、点検と修理を受けます。澪の修繕ドックには、年間およそ150隻がアジアや欧州からやってきます。限られた日数で、船底の塗装から機関の分解までを終わらせ、また海へ送り出します。
洋上風力の風車は、海の上で組み立てます。そのために、海底へ脚を下ろして船体を持ち上げ、波に揺られずに作業できる専用の作業船が使われます。澪は、この作業船の建造と、完成したあとの修繕を受け持っています。